コーデックのこと、ビットレートのこと
さて、前回の記事ではしれっとピクセルレートという単語が出てきましたが、ピクセル縦横比と書こうとして間違えましたので記事を訂正しました。また専門用語かよこれだから映像制作は取っつきにくいんだよと思われる方もいるかもしれませんが、ピクセル縦横比とは最小単位のドットであるピクセルを表示する時の1つのピクセルの縦横の長さの比率のことです。これが正方形だった場合は「正方形ピクセル」などと呼びます。フルHDは正方形ピクセルですが、HDVは違います。
フルHDは横1920ピクセル縦1080ピクセル、HDVは横1440ピクセル縦1080ピクセルなのに、再生した時にはどちらも同じ大きさになるのはピクセル自体の縦横比が違うからです。
ややこしい話になってきました。例えばDVDという規格は720ピクセル×480ピクセルで映像が記録されています。約分してもその比率は16:9にはなりません。ですが今家電量販店で売られているTVは16:9で、DVDの多くがそのフルサイズで表示されているかと思います。これもピクセル自体の縦横比が正方形ではないからです。
コーデックのインストール
もしコーデックがPCに入っていなかった場合は、そのコーデックで書き出すことはもちろん、そのコーデックをデコード、つまり読み込むことも出来ません。多くのコーデックは映像編集アプリや再生アプリと一緒にインストールされます。
先日紹介したmyncをインストールすればそれだけで多くのコーデックをデコードすることができます。ちょっと前の時代では、 OSをクリーンインストールするたびにアドウェアがひっそり仕込まれているような怪しげなフリーのコーデックセットを入れさせられましたが、今となっては危ない橋を渡る必要はなくなったわけです。ありがたいことに。
そしてビットレートのこと
さて、フレームレートという単語を覚えていますでしょうか? 1秒あたり何枚の静止画を表示するかというのをfpsという単位で表したものです。これに似たような響きの単語として、ビットレートというものがあります。また専門用語かよこれだから云々。
ビットレートはbpsという単位を使用します。ビットパーセコンドの略です。つまり、1秒ごとに何ビット使用していくか、ということを表現したものがビットレートです。
ビットとは1/8byteの事です。byteとは100MBとか100GBとか100TBなどの、バイトです。つまりファイル容量のことです。
コーデックによっては書き出す時にビットレートを指定することができます。例えば8Mbpsで書き出したとすると、その動画の長さが100秒ほどであったらそのファイルの容量は約100MBになる、といった具合です。おけすか?
はてさて。ビットレートは秒単位で使用していく容量を表しています。フレームレートは秒単位で使用するフレームの枚数を表しています。ではフレームレートが59,94の動画と23,98の動画がありました。サイズはフルHDです。この両方をmp4にして8Mbpsで書き出しました。画質がキレイなのはどちらでしょう?
この場合、静止画の枚数が多い59,94の動画の方が、一枚あたりに割ける使用容量が落ちます。「フレームレートが高い=画質がキレイ」とはなりません。むしろ逆に、同じファイル容量ならばフレームレートが低ければ低い方が高画質になります。フレームレートを上げるのならば、その分だけビットレートを上げなければ画質を維持する事は出来ません。また、ビットレートが上がるということは、再生に要求されるマシンスペックも上がるということです。当たり前といえば当たり前のことなのですが、この相関関係を勘違いするといずれ問題が出てくると思うので、覚え違うことないように気をつけましょう。
スポンサーリンク
最近のコメント